鹿児島市で空き家を所有している方は、空き家特措法の改正により「特定空家」に認定されると固定資産税が最大6倍に跳ね上がるリスクがあります。当社では鹿児島市内で年間50件以上の空き家解体工事を手掛けており、解体後の税負担や更地活用についてのご相談も多数承っております。本記事では固定資産税の特例措置の仕組みと解体後の活用選択肢について、実務経験に基づいて解説いたします。

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鹿児島市の空き家問題と固定資産税の現状
鹿児島市の空き家率と推移
総務省統計局の住宅・土地統計調査によると、鹿児島市の空き家率は2018年時点で14.2%と全国平均の13.6%を上回っており、空き家総数は約2万戸に達しています。特に旧市街地や郊外の住宅地では相続後に放置される物件が増加傾向にあります。桜島の降灰による建物の劣化も早く、適切な管理がなされていない空き家は短期間で老朽化が進むという地域特性があります。市では空き家バンク制度を運用していますが、登録物件のうち成約に至るのは全体の3割程度に留まっているのが実情です。
住宅用地の特例措置とは
固定資産税には「住宅用地の特例」という制度があり、建物が建っている土地は税額が大幅に軽減されます。具体的には200㎡以下の小規模住宅用地は課税標準額が6分の1に、200㎡を超える部分は3分の1に減額されます。この特例により空き家であっても建物を残しておけば税負担が抑えられるため、解体をためらう所有者が多いのが現状です。しかし2015年の空き家特措法施行により、管理不全の空き家は特例の対象外となる可能性が生じました。
特定空家認定で税負担が最大6倍に増加
特定空家の認定基準
空き家特措法では以下の4つの基準に該当する空き家を「特定空家」として認定します。1つ目は倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態、2つ目は著しく衛生上有害となるおそれのある状態、3つ目は適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態、4つ目は周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態です。鹿児島市では2024年度までに32件を特定空家として認定しており、うち8件は行政代執行による強制解体が実施されました。
2026年の法改正による影響
2023年12月に施行された改正空き家特措法では、特定空家の一歩手前の状態として「管理不全空家」という新たな区分が設けられました。この管理不全空家に指定されると勧告を受け、住宅用地の特例が解除されます。従来は特定空家に認定されるまで特例が適用されていましたが、2026年以降は管理不全の段階で税負担が増加するため、より早期の対応が求められます。鹿児島市では降灰による屋根や外壁の劣化が管理不全と判断される事例が増えており、年1回以上の点検・清掃が推奨されています。
管理不全空家の勧告を受けると、固定資産税の特例が解除され税額が最大6倍に増加します。特定空家に認定される前に対策を講じることで、税負担の急増を防ぐことができます。
解体後の固定資産税の変化を試算
建物あり・更地の税額比較
鹿児島市内の住宅地(固定資産税評価額900万円、土地面積150㎡)で試算すると、建物がある場合の年間固定資産税は約2.1万円です。一方、解体して更地にした場合は特例が適用されないため約12.6万円となり、差額は年間10.5万円です。ただし特定空家に認定された場合も同様に12.6万円となるため、管理コストを含めた総合的な判断が必要です。当社で解体工事を行ったお客様の事例では、年2回の草刈り費用(年間6万円)と火災保険料(年間3万円)を考慮すると、5年間で管理費用が45万円、解体費用が120万円程度となり、10年以上放置する場合は解体した方が経済的というケースもあります。
長期的なコスト比較
※管理費用は年間9万円(草刈り6万円+火災保険3万円)で試算。解体費用は木造30坪120万円と想定。
上記の試算から、特定空家に認定された場合は15年以内に解体した方が総コストを抑えられることが分かります。また相続税の申告期限である10か月以内に解体すれば、小規模宅地等の特例(330㎡まで評価額80%減)が適用される場合もあるため、税理士との相談も重要です。
更地活用の選択肢と収益性

月極駐車場として活用
鹿児島市の住宅地では月極駐車場の相場は1台あたり月5,000円〜8,000円です。150㎡の土地であれば4台程度駐車可能なため、月収2万円〜3.2万円、年間24万円〜38.4万円の収入が見込めます。初期投資として砂利敷き・ロープ設置で約15万円、アスファルト舗装で約60万円が必要ですが、固定資産税12.6万円を差し引いても年間11.4万円〜25.8万円の黒字化が可能です。当社では解体工事と併せて外構工事も承っており、駐車場整備までワンストップで対応できます。
売却・賃貸の選択肢
更地にすることで売却時の買い手が見つかりやすくなります。鹿児島市内の住宅地では更地の方が建物付きより平均で1.2倍〜1.5倍高値で売却できるというデータもあります。ただし譲渡所得税が発生するため、所有期間が5年超の長期譲渡所得(税率20.315%)か5年以下の短期譲渡所得(税率39.63%)かで手取り額が大きく変わります。また土地賃貸として資材置き場や太陽光発電用地として貸し出す選択肢もあり、こちらは住宅用地の特例は適用されませんが安定収入が得られます。
月極駐車場
初期費用:15万円〜60万円
想定収入:年24万円〜38.4万円
メリット:管理が簡単で転用しやすい
デメリット:空車リスクがある
土地売却
初期費用:測量費20万円〜40万円
想定収入:一括で現金化
メリット:管理負担から完全に解放される
デメリット:譲渡所得税が発生する
資材置き場賃貸
初期費用:フェンス設置30万円〜50万円
想定収入:年36万円〜60万円
メリット:安定した賃料収入
デメリット:契約期間中は転用不可
「参照:国土交通省 空き地等の利活用に関する先進的取組(事例集)」
鹿児島市の解体費用の相場と内訳
構造別の解体費用相場
鹿児島市における解体費用は建物の構造によって大きく異なります。木造住宅は坪単価3.5万円〜4.5万円、鉄骨造は坪単価4.5万円〜6万円、RC造は坪単価6万円〜8万円が目安です。30坪の木造住宅であれば105万円〜135万円が相場となります。これに付帯工事として浄化槽撤去(8万円〜15万円)、ブロック塀撤去(1㎡あたり3,000円〜5,000円)、庭木伐採(1本5,000円〜2万円)、残置物処分(軽トラック1台分3万円〜5万円)などが加算されます。
費用を抑えるポイント
「参照:国土交通省 解体工事に求められる 技術者資格に て 技術者資格について」
費用を抑える最大のポイントは複数社から相見積もりを取ることです。当社では現地調査を無料で実施しており、図面がない場合でも正確な見積もりを作成いたします。また鹿児島市では「老朽危険空家等除却事業補助金」として解体費用の一部(上限50万円)を補助する制度がありますので、該当する場合は積極的に活用することをお勧めします。
解体工事の流れと期間
工事前の準備と手続き
解体工事を始める前には様々な手続きが必要です。まず建設リサイクル法に基づく届出を工事着手の7日前までに提出します。次に電気・ガス・水道の停止手続きを行いますが、水道は散水用に工事完了まで使用することが多いです。近隣への挨拶は工事開始の1週間前までに済ませ、当社では工事内容や期間を記載した書面を配布しております。アスベスト含有建材の有無を事前調査し、含有が確認された場合は専門業者による除去作業(追加費用20万円〜100万円)が必要です。
実際の工事期間
木造30坪の住宅であれば解体工事は7日〜10日程度で完了します。1日目は足場・養生シート設置、2〜3日目は屋根瓦や内装材の撤去、4〜6日目は重機による本体解体、7〜8日目は基礎撤去と廃材搬出、9〜10日目は整地作業という流れです。鉄骨造やRC造の場合はコンクリートの破砕に時間がかかるため2〜3週間を要します。また桜島の降灰が多い時期は粉塵対策として散水頻度を増やすため、晴天時より工期が1〜2日延びることがあります。工事完了後は建物滅失登記を1か月以内に法務局へ申請する必要があり、当社提携の土地家屋調査士をご紹介することも可能です。
まとめ
2026年の空き家特措法改正により、管理不全空家の段階で固定資産税の特例が解除されるため、早期の対応が重要です。鹿児島市では降灰による建物劣化が早く、放置すれば特定空家に認定されるリスクが高まります。解体後は税負担が増加しますが、駐車場や売却など更地活用で収益化できれば長期的には経済的メリットがあります。当社では年間50件以上の施工実績を活かし、現地調査から解体工事、その後の土地活用まで総合的にサポートいたします。まずはお気軽に無料見積もりをご依頼ください。







